ナンピンマーチンの掛け率は様々ありますが、
もっとも主流なのが、下記の2つではないでしょうか?
1,決めたロットを足していく、LOT_SUM(ロットサム)
2,乗数を決め増やしていく、Multiplication(モルティプリケーション)
表で説明していきます。
1,決めたロットを足していく、LOT_SUM
スタートのロットを0.02にとして、スタートから40pips下がった時の表になります。
ポジションのpipsは5pipsとします。
2,乗数を決め増やしていく、Multiplication
こちらも同様に
スタートのロットを0.02にとして、乗数は1.5。スタートから40pips下がった時の表になります。
LOT_SumとMultiplicationのメリットとデメリット
①LOT_SUMと②Multiplicationは面白い違いがあります。
まず、①LOT_SUMは②Multiplicationと比べナンピンの回数に余裕があります。
①LOT_SUMが10個のポジションをとった時の合計は1.1ロットに対し、
一方②Multiplicationの方は、2.27ロット。
これだけ見ると、①LOT_SUMの方が、よい良いにおもえますが、
②Multiplicationの場合、利確が早くなります。
同じ条件で比較してみましょう。
①LOT_SUM
14個ポジションをとって、利確タイミングでもよいところまで、相場戻って8480円の利益となります。
しかし②Multiplicationの場合、下記表の通り、214,869円が利益額になります。
ということはもっと早く利確してもよいので、リスクを抑えることが出来きるだけでなく、
大きく勝つことも出来ます。
細かいことを言い出すとまだまだありますが、
①LOT_SUMでトレードするのに向いている相場状況として、
●ある程度のトレンドがある相場
●少額の資金からスタートしたい場合
②Multiplicationでトレードするのに向いている相場状況として、
●ボックス(レンジ相場)
●小さいトレンド
●ある程度証拠金がある状況
が良いことが言えます。
編集後記
ナンピンマーチンは射幸性が強く危険なトレード方法ですが、
ロット数を管理し、損切ラインさえ決めれば大損することはありません。
大事なのは、継続して行うことです。
経験談として、1日1万円の利益出して、20日で20万の利益が出た、
翌月に、80万円の損失を出して、やめてしまう人がいますが、
投資して考えるのであれば最低でも1年はみて下さい。
80万負ける月が2回の場合、160万円のマイナスとなりますが、
残りの10ヶ月で200万円利益が出れば40万円の利益です。
ナンピンマーチンは必勝法と言われてますが、負ける時は負けます。
大事なのは死なないことです。
合掌
番外編:LOT_SumとMultiplicationのメリットとデメリット
ここからはさらに詳しいLOT_SumとMultiplicationを比べたメリットデメリットを記しますが、内容が難しくなることがありますが、ご容赦下さい。
LOT_Sum
メリット
●証拠金維持率が計算しやすい。
次に自分とるロット数がわかれば証拠金の計算は簡単で、含み損も限定的です。
したがって、どこでロスカットするか、ナンピンをしばらくやめるか、考える時間があります。
デメリット
●ポジションを持った時にトレード時間が長い
5つぐらいポジションをもった場合、Multiplicatinと比べ決済するタイミングが遅いので、トレーダーとしてのストレスはかなり大きいです。
●等間隔でポジションをとるので、ポジションを多くもっても大きなリターンは見込めません。
ポジション個数は7回以内で決済したいものです。
Multiplication
メリット
●早く稼げる
トレード回数が多いので、元金を取り戻すスピードが比較的早いです。
従って利益が出た際は直ぐに資金を移動すれば、資産がなくなることはありません。
●ポジションをとればとるほど利益が増える。
上記の内容と少し重複しますが、Multiplicatinをやる場合は、10個以上のポジションをとるような場面が一日に数回以上あると利益は大きくなります。
下記表をご覧ください。
同じ条件で比較した場合の結果になります。
Multiplicationの場合は36万の利益。
LOT_SUMは363円の利益
このような結果になる結果は非常にシンプルで、Multiplicationのロットは段々増えていくので、
あとの方が有利になります。逆にLOT_SUMは最初のロットとあとからのロットの比率はそんなに多くないので、利益もとりにくいといえます。
デメリット
●フラッシュクラッシュに飲み込まれる。
フラッシュクラッシュの定義は曖昧ではありますが、以前の記事でも少し紹介しております。
今回はMultiplicationでマーチンを行う場合のデメリットに焦点をあてます。
下記チャートをご覧ください。
みてわかるように1時間の間に急激に下がり、その後相場がある程度戻っています。
ゆうに500Pipsの下落してます。
連続してポジションをとっていたらどうなるかもうお分かりだと思います。
強制ロスカットで終了です。
対策方法は別記事にて紹介しておりますが、シンプルなMultiplicationでは破産することが明白です。
ただこれはLOT_SUMにはいえることですが、Multiplicationと比べた場合の影響は明らかです。
LOT_SUMとMultiplicationのいいとこどりの掛け率はないのか?
先に表を確認して下さい。
右から
LOT_SUM、Multiplication。
そして一番左がLOT_SUMとMultiplicationのいいとこどりをした、マーチンです。
が、
これも完璧ではありません。
中途半端という考え方も出来ます。
ロジックの説明をすると、Multiplicationの場合はロットに対して掛け率を計算していましたが、
この方法では、掛け率に対して掛け率を算出しています。
最初のロットが0.05。
順に0.09ロット、0.18ロット、0.27ロットと取得しています。
0.05から0.09に数字が増える式は下記のようになります。
0.09=0.05*1.80
次は
0.18=0.05×3.6
というゆうになります。
LOT_SUMよりは、利食いが早くできて、
Multiplicationよりは多くポジションを持つことが出来る。
冒頭にもお伝えした通り、様々なポジションの取り方がありますが、
相場状況に応じて使い分けるのが良いかと思います。
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