MTF(マルチタイムフレーム)分析を理解するだけ、相場の見方がかわる
MTF(マルチタイムフレーム※Multiple Time Frame)とは、トレードにおいて非常に重要なテクニカル分析の1つです。
MTFは、異なる時間枠(時間足)のチャートやデータを同時に分析することを指します。これにより、長期的なトレンドや短期的な変動を同時に把握し、より包括的な市場の状況を知ることが出来ます。
またMTFは裁量トレードする方々だけに必要と思われがちですが、私の考えは違います。
EAトレーダーも必要と思っています。
もちろん、自動売買ボタンのオン、オフはなにもせず、1度セットしたら後はなにもしないという方は別です。
しかし殆どのEA(自動売買)はそうではないはずです。
であれば、自動売買のオン、オフのタイミングや損切りや利確タイミングなど諸々、なんらかの分析が必要となります。
そのさいに、MTFの知識があれば良い判断材料になるに違いありません。
時間足を理解する
MTFを理解するためには、まず時間足について理解していきましょう。
時間足とは、価格データを表示するチャート上での時間の単位です。
MTFのアプローチでは、複数の時間足のチャートを同時に分析することで、トレンドやサポート・レジスタンスレベル、価格パターンなどをより詳細に把握します。
例えば、長期のトレンドを確認するためには、日足や週足のチャートを見ることが重要となります。
一方で、短期のトレンドやエントリーポイントを見つけるためには、1分足や5分足のチャートを利用することが多いです。
MTFを使うことで、異なる時間枠の情報を総合的に考慮することができます。
たとえば、日足のチャートで上昇トレンドが確認された場合に、5分足のチャートで反発シグナルが現れるのを待ち、エントリーポイントを特定することができます。
MTFの基本的な手順
複数の時間足のチャートを用意
複数の時間足のチャートを表示させます。
まずは、MT4に4つのチャートを反映させてみます。
長期的なトレンドや価格パターンを把握するために、大まかな時間枠のチャートである日足、週足。
短期的なエントリーポイントや出口ポイントを見つけるために、より詳細な時間枠のチャートである1分足、5分足としてます。
上図はEURUSDのチャートで、左上は1分足、左下は5分足、右上は日足、右下は週足となります。
ラインを引く
異なる時間枠のチャートを比較し、共通するサポート・レジスタンスラインや価格パターン、トレンドラインを探します。
そして、長期的なトレンドと短期的な変動の関係性を考慮しながら、おおまかな流れを掴みます。
上昇相場、下降相場、レンジ相場の3つに分類しざっくりと確認してみましょう。
いざ分析!
それではMTFの分析結果に基づいてトレード戦略を構築します。たとえば、先ほども説明した、長期的なトレンドが上昇している場合には、短期的な下降トレンドの反発を利用して買いポジションを取ることができます。
ここで、MTFの利点を最大限に活用するために、「トレンドの転換」に注意し、定期的に監視します。
また、適切なリスク管理策を導入し、損失を最小限に抑えることも重要です。
特にここでは資金管理が重要となります。
具体的にいうと、MTFで予想が外れた場合は、戦略を考えなおすことが必要です。
よくあるのが、予想が外れているにも関わず、この時に含み益が沢山あるからや含み損が沢山あるからといって、不用意なポジションを抱え込まないことです。
理由は重複しますが、あなたの予想が既にはずれているので、変にしがみついてはいけません。
習得には時間がかかる!?
簡単な説明とはなりましたが基本は押さえて頂いたと思います。
しかしMTFの学習には時間と経験が必要です。
特にこの「ラインを引く」という部分に関してはプロの方でもどこにラインを引くかで意見が分かれるところでもあります。
しかし8割ぐらいは同じなのでご安心下さい。
まずはラインを引いてみましょう。
初心者の方であればまずは基本的な時間足(日足、4時間足、1時間足)から始めることをおすすめします。
一般的には時間足が長くなれば長くなるほど、テクニカルは効きやすいといわれいます。
また、時間足ごとにどのような情報が得られるのかを理解し、その後により詳細な時間足(15分足、5分足、1分足)などに進んでいくと良いでしょう。
さて、ここで上位足(じょういあし)、下位足(かいあし)、短期足(たんきあし)と、MTFを勉強してたらこのような用語がでてきますので、ちょっとおさらいしましょう。
まずは前提として、トレードする時にメインの時間足があると仮定します。
メインの時間足とはトレードする時に一番参考にしている時間足の事です。
そしてこのメインの足を15分足と仮定します。
その場合は、15分足の上位足は30分以上のものとなります。
逆に下位足というのは、5分と1分足となります。
ようはメイン足を基準に考えて、上か下かで判断します。
最後に短期足ですが、
これはメイン足が15分足の場合は、極端に短い1分足になります。
ただ正直このあたりは明確な定義っていうのを私も知らないです(;^_^A
書籍などを読む限り、メイン足よりある程度離れた短い足のことを指しているような気がするので、そこまで気にしなくて良いので、とりあえずは
上位足
下位足
だけは覚えておきましょう!
体に染みこませる
MTFをさら理解するには、その他の知識も重要な役割を担います。
そして個人的によい教材となりえるのが、AxioryのCtrader(シートレーダー)です。
こちらは「【前半】ナンピンマーチン 含み損の対処方法 」の動画でも紹介してるツールをお勧めします。
こちらを使うことにより、ラインの引き方をお手本にしたり、実際に自分が引いたラインと見比べてみることにより、実践的な練習が可能となります。
もちろん無料ですので、ぜひとも使ってみて下さい。
※トレードする予定がなくとも、口座開設時にはキャッシュバックサイトと紐づけしておくとあとあとお得です。
デモ口座では意味がない!?
これは大きな間違いです!
FXトレードというのは証拠金がないとそもそもトレードが出来ません。
あなたの貴重な貴重なお金です。
「いける!」
という確信に変わるまではリアル口座の運用は危険過ぎます。
教材や動画などをしっかりと確認したから問題ないということは決してありません。
スポーツでもお仕事でもそうです。
いきなり実践はやりません。必ず練習からです。
ただし、いきなり実践をやっていい人の条件は1つです。
「失敗が出来るぐらい余裕がある人です!」
会社でいうと、大きな失敗をしても会社が面倒をみてくれます。
サッカーでも大事な場面で、練習をしていない選手にPKは蹴らせません。ただし、練習試合のPKは蹴らせます。
それと一緒にです。
ようはデモ口座としうのは、練習試合と思ってください。
そして証拠金を失ってもその夜、ぐっすりと眠れる方は、
実践からスタートして下さい。
これもご質問でよくあるのですが、
「リアル口座でないと、真剣にできない!!」
という方がいらっしゃいます。
そのような方に私が言えることとしては、
「デモ口座でも真剣にやる方法を考えてみて下さい」
です。
このなにかの「方法」を考えるというのは、トレーダーが最も必要とするスキルです。
例えば、
「なかなか損切りができません。」
「利食いが早いのが直りません。」
などは負けているトレーダーがよく悩み相談で、勝ち組トレーダーに質問している内容です!
問題がわかっているのであれば、
解決策は自分で探して下さい。
厳しい言い方をすると、所詮は他人!
あなたのお金が減ったところで、多少気にしたり、気にするふりはしても翌日には、その方は美味しいごはんを食べています。
デモ口座で真剣にトレード出来ない方は、なぜ真剣に出来ないか少し片頭痛がするぐらい、悩んだり調べたりしてみて下さい。
重複となりますが、トレーダーに限らず、お金を稼ぐ能力に必要なのは、
「問題解決の能力」
です。
自分で問題を見つけ出し、それを解決する。
それの繰り返しです。
上司や部下、同僚がいれば、互いに愚痴り合いながら、慰め合いながら他人のせいにして自己正当化などいくらでも出来ます。
しかしトレードの世界では、仲間など必要ありません。富を掴むのも、富を失うのも全てあなた1人責任です。
トレードとはそれぐらい厳しい世界ということは頭に入れておいて下さい。
テクニカルに関しての補足
ラインを引くことの重要性は既に言及しましたが、
MTFの分析では、ライン以外にもさまざまなインジゲーターを組み合わせることも有効です。たとえば、移動平均線やMACD(移動平均収束拡散)などを利用して、異なる時間枠の相互の関係性をより明確に把握することができます。
動画、【使えるテクニック】ATRを使ってナンピン幅を決める方法!
でも紹介した通り、トレンド系とオシレーター系など組み合わせて使ってみて下さい。
臨機応変に対応する
MTFの分析は常に市場状況の変化に合わせて適応する必要があります。
トレンドの転換や相場の変動に合わせて時間足の選択や分析手法を調整し、柔軟に対応することが求められます。そしてまた、分析結果に基づいて冷静かつ合理的な判断を行い、相場のノイズや一時的な変動に惑わされないようにしましょう。
ようは、悩んだらやらない!
これが一番です。
ナンピンマーチンEAとMTF
トレンドの分析が出来たら、両建てをしない。
基本的にナンピンマーチンEAは両建てです。エントリーする時に逆張り型、順張りなど様々ありますが、いずれにしろトレードの頻度は多いです。
しかしせっかくMTFを理解してトレンド方向を予測したのであれば片側のポジションだけに設定してはいかがでしょうか。
これは購入者特典などでも記載したと思います。
ToNaPiでの設定方法はこちらとなります。
結果論とはなりますが、下図はEURUSDです。しっかりと分析をしたあとにはなりますが、仮にドルが強いと言われている時に、ショートボジションが必要かどうかの判断はすることで、リスクは下がります。
レジサポを抜けた時も注意
レジサポの線を突き抜けた時は、急騰、急落が始まることは有名ですが、このあたりでEAの稼働をストップさせる人はあまり聞いたことがありせん。
指標発表日に止めるという方は、このレジサポが効いてるところに近づいた時は同様にストップすることで、矛盾が生じないと思います。
損切りや裁量トレードの目安にもなります。
魔法の杖など存在しない!
長い間ビジネスをやっていると、必ず聞かれる質問があります。
それは
魔法の杖
についてです。
簡単いうと、サクッと儲かる方法はありますかという内容です。
ここははっきりと、言い切ります。
「ありません」
ただそれでも、FXトレードで利益を出している人間は、私の周りには沢山います。
それは日本人だけでなく、世界中にいます。先日もインド人の友人とトレードの話をしている時にいわれのがなぜ、日本人はトレードの勉強をしないとトレードをしているんだ?
お金が余っているのか?
と真剣な質問を受けました。
詳細は省きますが、ひとまずこの記事ではMTFの説明ということで、締めさせてもらいます。